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第36回レメディ研究部 活動報告 ヘザー

ヘザー 
ヒース heath と呼ばれる荒野は低木群落が広がり、独特の景観を呈しています。秋から冬にかけては風が吹き抜ける荒涼とした平原ですが、春には新緑が萌え、夏には花が一面に咲き乱れ、イギリス人はこれを原風景として郷愁を抱くそうです。ヒースに咲くツツジ科のカルーナ属、エリカ属の植物もヒースやヘザーheatherと呼ばれ、そこに暮らす人々の日常になくてはならない植物です。
ヘザー1
  
「12ヒーラーズと7ヘルパーズ」には レメディのためのヘザーは赤いベル・ヘザーではありません。ウェールズやスコットランドの山間に生育しているような、美しいほっそりした形の、小さなローズピンク色の花を咲かせる種類です。
とあります。レメディのヘザーはツツジ科カルーナ属(ギョリュウモドキ属)のCalluna Vulgarisです

ヘザーがマイナスに現れると
ネガティブな指標に、自己中心的、利己主義、自分のことで頭がいっぱい、という言葉が並んでいるため、あまり認めたくないレメディの一つですが、ヘザーは淋しさのカテゴリーに分類されています。
人を疲れさせてしまうほど自分についてのおしゃべりをしてしまう、それを探っていくと、幼少期に愛されなかった、承認欲求が満たされぬつらさ、自己実現ができなかったというような思いがあるようです。ヘザーは「愛に飢えた子ども」とたとえられますが、「バッチの花療法」p124には ヘザーを頻繁に必要とする人には、温かみの欠けた家庭環境で育ち、ごく小さいときから情感を細やかに表現する体験が欠如していたケースがしばしば見られます。…絶えず話をしているのは、無意識のうちに自分が存在することを確認しようとしているからです。 とあります。すべてがそうではなく、その方の持っている質としてのヘザーを感じることもありますけれど。

「植物のかたちとはたらき」p.156には 大地を覆い、低木で明確な構造が不足している点は、セラトーと同様に、セルフアイデンティティ(自己同一性)が十分明確でない点を示している と書かれています。
自分の中に自分の存在意義や求める答えが見つからなくて外にそれを探したり、他人に認められることで自分の存在を確認しようとしたりするため、いつも満たされない思いに苛まれるのではないでしょうか。直観を信じ、自分の軸をしっかり持てるようになれば、内側から満たされて淋しさも消えてゆくのかもしれませんね。

誰かにしっかり受け止められたり、認められたり、自己実現がかなうと、エネルギーが外に向かって流れ出すからなのか自分のことばかり話さなくなるようですが、「バッチの花療法」p.125にも 自分に向けていた関心とエネルギーを、まわりの世界と大いなる全体に向けることができれば、エネルギーと関心と思いやりと愛が、何倍にもなって還ってくるでしょう。と書かれています。

「汝自身を癒せ」第四章にも 
自己愛に対する治療は、専ら自分自身だけに向けられている気遣いと関心をほかの他人の方に向けることによって行われます。彼らの幸せに夢中になると、その努力の中で私たちは自分たちのことを忘れます。と書かれていますね。

人から認められ、リーダー的存在として働いていた男性が退職後、家族という限られた世界の中で自分の過去の話ばかりを延々とするのは、外に向けてエネルギーを使う機会がなくなり、承認欲求が空回りしているのかなあと思いました。年を重ねるとどうしても「昔はこうだった、私はこうやっていた」と自分の話をしてしまいがちです。姉妹が集まると我先に話をするのも、ランチ会ですぐに自分に話を引き寄せて、誰が聞いていようといまいと吐き出すように話すのも、老人同士が会話とも呼べないような一方的にしゃべり合うだけに時間を費やすのも、みんな淋しいヘザーだからなのかもしれません。ヘザーの山が目の前に広がっているイメージが浮かんでくるようです。

内向的な人がヘザーに陥ると話はしません。「バッチの花療法」p.125に、自身に関わることに過剰に関心を向ける点が目立ちます。このような人は口数が少なくて…心の中にはいつも自己中心的な考えを持っている…と。このように静かなるヘザーもあるのです。自分が助けを必要としていることを気づかれないように努力し、威厳があって決断力のある人間だというイメージを他人に与えているので…まわりの人は気づかないのです。
家族とは話さないけれど、デイサービスで別人のように話をするおじいさん、テレビを相手に相づちや独り言をいうおばあさんも、もしかしたら内緒にしているヘザーかもしれませんね。

エネルギーの強さを持つ表現者
ヘザーのマイナスにバランスを崩した人と接していると、強い圧力を感じます。パワーがあり、とにかく強くて、一緒にいるとエネルギーを奪われる感じを受けます。ヘザーの人は無意識に他者のエネルギーに依存するのです。ヘザーに悩まされて疲れ果てる人がいますね。「バッチの花療法」p.123このタイプの犠牲になるのは、ヘザーのタイプの支配的な影響から逃れる意志の強さに欠けている、セントーリーのタイプと、席を立って立ち去る勇気がない、ミムラスのタイプです。とあります。

「魂の植物」p.72に 自己表現と自己抑制、この二つの間でバランスよく生きてこそ喜びがあると、ヒースは教えている。とも書かれています。まわりの人に関心を持ち、その言葉に耳を傾けることもできるポジティブなヘザーであれば、内から溢れる喜びで相手をも幸せにする素敵な表現者になれますね。

「花と錬金術」p.111に、酸性土壌に生きるヘザーの知恵についてこんな記述がありました。 菌根菌という特殊な菌類と共生している…菌根菌は菌糸を土壌に伸ばし、土壌の養分を吸収して、宿主である植物へと供給します。この働きのおかげで植物は土壌から吸収することが難しい養分を確保できるのです。それに対して、植物は光合成によって作った栄養を菌に供給します…相手からエネルギーを奪うだけではなくて、自分からも相手にエネルギーを与える必要があります。まさにヘザーにぴったりな教訓です。

あまりにも強くて隙を見せない母親が、めったにひかない風邪をひいて弱気になったその瞬間、入り込む隙ができ、レメディを飲んでもらうことができたという話から、ヘザーのレメディだけは、昼過ぎの太陽の下で作るようにというバッチ博士の記述が思い浮かびました。そして、「フラワーエッセンスヒーリング」p90に、ヘザーの…深いところから湧き上がってくる抑えがたいほどの衝動…正午を過ぎて勢いが弱まった太陽の光を使うことで、それを「鎮める」作用が引き出される… と書かれていたことの意味が少しわかったような気がしました。
ヘザーな母親は、泳ぎを止めたら死んでしまうマグロのように、死ぬのは怖い、弱ってはいけない、隙を見せてはいけない、エネルギッシュに表現し続けなければならないとでも思っているかのようです。

ちょっと視点を変えて、脳科学の方面からのお話ですが、人は歓びを感じるとき、幸福を感じるときに脳内に快楽をもたらす化学物質ドーパミンが大量に分泌します。自分のことを語るときにもドーパミンが大量に出ているそうです。おしゃべりによってドーパミンが分泌され、抑圧されて満たされなかった気持ちが満ち足りるので、話を聞いてもらうというのは気持ちのいいことなのです。おしゃべりに効く薬はないそうです。

淋しさ
ヘザーのマイナスの状態に陥る状況は様々です。子育て、夫婦関係、親子関係、人生…。ヘザーは淋しく悲しいと感じます。自分が愛されている、認められているという満たされた気持ちかどうかだと思うからです。そして、自分から愛することを学ぶ必要があることにも気づきます。もっと踏み込むことができるのならば、「植物のかたちとはたらき」p.158に書かれているように、
自分の内に存在するスピリット(万物の心の本質)と繋がりこの全体(ユニティ)の一部である ということに気づいて、もう孤独になることはない状態に自分を持っていきたいと思います。

大切な人と一緒にいても、気の合う仲間に囲まれていても、ふと淋しさを感じることはありませんか?恵まれている、満たされているはずなのに。「フラワーエッセンスヒーリング」p.90に このエッセンスが癒す孤独が、単なるこの世的な人恋しさとは違い、人間の魂にひそむ根源的な渇望観にかかわるものだと思います。大地の裂け目から地中をのぞきこんだときに感じる果てしない闇のように、その孤独感は私たちの土台を揺るがし、底なしの不安感をかき立てます。…それを埋めようとして…自分の内部にパックリ口を開けている闇を忘れたくて、そばにいる人に表面的な自分の話を一生懸命話し続けるのです。とあります。
そして「植物のかたちとはたらき」p.155に 生きる意味に対する漠然とした不安があります。…心ひそかに生死について心配しているからです。とあります。
生きること、死ぬこと、病気になること、それは怖くて、淋しくてたまらないことでもあります。静かになって向き合うなんてできないと思う人がいてもおかしくないですね。
だから、他愛もないおしゃべりに興じ、エネルギッシュに隙を見せずに過ごしたいのかもしれません。

植物のジェスチャーと感情の関連が少ないヘザーですが、環境全体や景観のジャスチャーから気づきを得ることができるようで「植物のかたちとはたらき」p.157に 合一(ユニフィケーション)のためのレメディです。と書かれています。「バッチの花療法」p.125 ヘザーのマイナスの状態の人は、高次の自己と大いなる統一性に完全に背を向けるという誤りを犯していることは疑いの余地がありません。とあります。
ヘザー2
ヒースの荒野に一人佇む時にふつふつとこみ上げる寂寥感。自分はこの世でたった一人だと感じると同時に、自分の内にあるスピリットを意識でき、それは花や虫や鳥に宿るスピリットと同じだと、ユニティを感じられたら…。

ヘザーのレメディを飲みましょう。ポジティブなヘザーは、解放、一体感、限界のない全体の一部です。
ヘザーはなんて愛らしい、素敵な花なのでしょう。        
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Author:bachmania38
東海地区バッチフラワーレメディのプラクティショナーのコミュニティー「BFRP東海」のちょっとマニアックなブログです。

バッチフラワーレメディやレメディの開発者であるバッチ博士の哲学の研究や研修の報告をはじめ、レメディのもとである植物の詳しい観察記録などを綴っていきます。

公式ブログ「バッチフラワー東海だより」のきょうだいブログです。

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