2月のZoomレメディ研究部 活動報告 スターオブベツレヘム
- 2021/02/17
- 15:51

スターオブベツレヘムある時庭の北東角に、蒔いた覚えも植えた覚えもないのにスターオブベツレヘムが生えてきました。それから三年たって父が亡くなった春、花がそれまでとは比べ物にならないくらいたくさん、美しく咲いてくれました。「月の癒し」p.80に、家の周りには実に様々な薬草が育つものです。それを見れば、どんな人が住んでいるか、そしてその人たちが自分たちの健康のためにどういう薬草を必要としているのかがわかりま...
12月のZoomレメディ研究部 活動報告 ウォルナット
- 2020/12/23
- 23:26

ウォルナット ウォルナットの木はすっかり葉を落として、冬芽は枝先で身を固くしています。学び方、働き方、生活様式…社会全体が変わらざるを得ない状況の今、みぞれまじりの冷たい風が吹く2020年の師走の回がウォルナットであったとは、なんという巡り合わせでしょう。守る前に進もうとしている人の背中を押しながら、変容の時を守ってくれるのがウォルナットのレメディです。ウィルナットの樹木の次にあげるジェスチャー・芽吹き...
11月のZoomレメディ研究部 活動報告 クラブアップル
- 2020/11/20
- 21:16

クラブアップル まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり…清らかな乙女を連想させるクラブアップルの花は、まばゆいばかりの光で輝き、春の日に美しい光景を見せてくれます。私たちの心の風景もそうであったらいいのに…弾む会話が誰かの陰口になってしまったり、相手に迎合、忖度し、まっすぐな表現ができなかったりしたとき、急に我と我が身が薄汚れたように感じてしまうことがあ...
10月のZoomレメディ研究部 活動報告 ビーチ
- 2020/10/23
- 21:46

ビーチ夏でもひんやりと湿った薄暗いブナの森。今は葉が落ちはじめて陽光が差し込み、落ち葉をカサカサ踏み分けて入っていくと灰白色の樹皮が明るく輝き、隙間の空いた天井からは青空がのぞく明るい秋の森へと変わっています。前回ビーチを取り上げたのは2017年の1月でした(アーカイブをご覧ください)。身近な人々や、社会の状況を批判したくなるビーチがマイナスに傾くことについて、そういう自分について話を重ねましたが、38...
9月のZoomレメディ研究部 活動報告 ウィロー
- 2020/09/18
- 20:40

ウィロー 日本の時代ものの映像にはよくウィロー(ヤナギ)が登場します。村はずれに、渡し場に、墓地に、遊郭の入り口に、堀端に…どれも、こちらとあちらを隔てるような場所です。西洋でもウィローはケルトの木の暦の五番目の月に象徴されたり、たくさんの神話に神の化身として描かれたりしている樹木です。季節の境、生と死の狭間に存在する植物のようです。弱音も吐かず愚痴も言わず、人知れぬ苦労や報われぬ努力をし続けてきた...
レメディ研究部 ホーンビームの回 活動報告
- 2020/07/23
- 16:30

ホーンビームホーンビームは、近縁種の先駆性樹種であるシラカバほどの先駆性はありませんがパイオニアスピリットを持ちながら、ブナやナラ類と混合林を作ることができる耐陰性も持ち合わせる強い樹木です。「木々の恵み」p.56にはアルプス以北の神聖な森は、昔はシデ(ホーンビーム)の生垣に囲まれていました。とあります。そこには、神聖なものを静かに黙々と守る姿が見えます。また、シデという和名はしめ縄につける紙垂からき...
6月のレメディ研究部 ラーチの回
- 2020/06/19
- 21:54

ラーチ 柔らかい針のような若葉をまとい、ラーチが緑に煙る季節です。暑さの厳しい名古屋は、冷涼な気候を好むラーチにとってはとても厳しい環境なのでしょう。枝がだらりと垂れたり、折れて傾いたり…そんな姿に、レメディの指標「自信のなさ」を見てきましたが、冬に信州のカラマツ林を見て、がらりと印象が変わりました。 どっしりとした幹は厚く垂れこめる雪雲に届きそうなぐらいまっすぐ天に伸び、幹からは等間隔に緩やかな上...
1月のレメディ研究部 アスペンの回
- 2020/01/22
- 19:27

レメディ研究部 アスペンの回わずかな風にもヒラヒラ、サワサワと葉を揺らして音を奏でるポプラは、ヤナギ科ヤマナラシ属で英名はアスペンです。北海道大学のポプラ並木は有名ですが、身近な公園や学校の境界にもよく数本並んで植えられています。障害のある子どもたちの施設のブランコの後ろにあったのは、今思えばアスペンでした。人との境界がとても薄く、敏感で不安そうな子どもたちをサワサワと見守ってくれていたのかもしれ...
12月のレメディ研究部 エルムの回
- 2019/12/18
- 22:25

レメディ研究部 エルムの回を終えて太くどっしりと高くそびえ、とても丈夫で500年以上の寿命を生きることのできるエルムは、早春に花を咲かせます。高い木を見上げ、陽光に照らされた雄しべの葯が開く前の赤色を見たとき、色のない長い冬を耐えて春を待ちわびた人々の心はきっとあたたかく照らされことでしょう。風に受粉を委ね、虫を誘うための花びらを持たない樹木は多くの花粉を飛ばします。エルムは実った翼果も風にその身を...